黒田博樹 成績 MLB道。黒田博樹という男。(その五)〜本格右腕の実力と球種 [黒田博樹]
黒田博樹 成績 MLB道。黒田博樹という男。(その五)〜本格右腕の実力と球種
黒田博樹はMLBニューヨーク・ヤンキースで、
今でこそピッチング・スタイルは技巧派として相手打者を翻弄している。
しかし、日本で投げていた広島東洋カープ時代、
2004年6月20日に、自己最速の157km/hを記録したほどの
本格右腕の速球派で鳴らしていた。
球威で打者をうならせる豪速球をこれぞとばかりに投げ込んでいたわけである。
大学時代(専修大学)の1995年、神宮球場。(当時20歳)
黒田博樹は、大学生で初めて球速150kmを計測した
(大学野球にスピードガンを初めて導入した年でもある)
ことから考えても、「高校野球時代がピークだった」と言われ、
初めて「怪物」の名を冠した江川卓とは、真逆の道を歩んでいる。
黒田博樹は、プロデビュー1977年から数えて、
実に7年をかけて球速を上げていったのだ。(当時29歳)
(余談だが、1年に1kmづつアップしていった計算になる)
※9月12日、レッドソックス戦に先発したヤンキースの黒田博樹
フェンウェイ・パークにて(Photo by 共同)
もちろん、今MLBでもここぞという時には、
右打者の内側をえぐるような150km(94マイル)以上のツーシームを放り込む。
そして、平均球速87マイル(約140km)の高速スプリット(フォーク)、
平均球速84マイル(約135km)の高速スライダー、
最速150km越えのシンカー(シュート)、
カーブやカットボールも投げ分け、相手打者をキリキリ舞いさせるのだ。
とりわけスライダーとスプリットはMLBで高い評価を得ており、
特にスプリット(フォーク)はダン・ヘイレンのスプリッターと共に
「現役最高のスプリッター」と評されている。
広島時代はフォーシームを主体としていたが、
ドジャースに移籍する数年前から
「ツーシーム系を内に、スライダー系を外に、フォークで高低をつけ、
打者が狙っている球を投げ、打たせて取ることが理想」
という理想図を黒田は描いており、
移籍後はフォーシームをほとんど投げずツーシーム主体の投球となった。
2008年から2011年にかけてのドジャース時代に、
MLB両リーグの現役先発投手中、
8位の通算与四球率[2.10]と安定した成績を残すほどの制球力を誇る。
ちなみに、2012年MLBシーズン9月15日時点での
黒田の与四球率はなんと[1.93]だ!
ダルビッシュ有(テキサス・レンジャーズ)は[4.51]。
ではなぜ、黒田は技巧派へ転身したのだろうか。
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黒田博樹、そのままの道を行け!
[黒田博樹の成績 MLB 通算 2012] 9月29日現在 メジャーリーグ
試合数:32 防御率:3.34 15勝11敗 投球回数:212回2/3 被安打:198
奪三振:163 与四球:49 与死球:8 失点:84 自責点:79 BB/K:3.33
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